【2021年秋シーズン第3節】VS 151A “色んなもの、爆誕。”

ヤンプファンの皆様、大変お待たせ致しました。前回のブログはヤンプの誇る酒乱筋肉若武者こと、坂本くんに執筆戴きましたが、不肖・大石、漸く舞い戻って参りました。今回こそは再度、ヤンプの誇るブログ担当ゴリラこと、大石がお送りさせて戴きます。
いやー、しかし皆さんどうでしたか、前回のブログ。
坂本くんの文才、なかなかのもんですよね。坂本くん本人からブログの内容を話してもらうより、多分彼の書いたブログを読んだ方が面白いまである。いやー御立派。
文面で面白さを伝えるのは至難の業なのですが、いやはや御立派。
同期の山田ゆうじを最高にこき下ろすあたり、マジで御立派。
“ブログ担当代われや”という坂本くんファンからの声も有ったり無かったりラジバンダリという噂を聞きつけてますが、一方で地球にひっそり住まう極少数の大石ファンからは、“前回の試合の時はどこに行ってたの??”という声も上がってます。
その質問にお答えしましょう。拙者・大石、なんと社内旅行で海南島に行っておりました。
海南島は中国のハワイとも呼ばれる常夏の島でして、まさにハワイと同じ緯度に位置しています。最近は開発も著しく、なぜか中国国内なのに免税でブランド品やらの買い物可能という意味不明システムを導入している島でもあります。
今回、私は基本的に昼から海鮮をつまみながら酒を飲んだりドバイ系のデベロッパーによって運営される超ドデカプールでわちゃわちゃしたりして時間を過ごしていました。普通にめちゃ楽しかったです。
中国のハワイとは言え、当然あくまでも中国なわけで、ハワイと比べるとやはり街中に漢字の看板がバンバン立っているわけで、気候も海の感じもそこそこいいのに、その漢字看板によって一気に現実に引き戻されます。こういうバカンスは非日常感こそ重要なので、若干物足りなさは有りますが、とは言えのんびりするくらいならとてもいい場所だと思います。食事も、海鮮はめちゃめちゃ旨いことは言うまでもないんですが、マンゴーやらのザ・南国のフルーツもめちゃ旨いです。めちゃ甘いです。凍らせたポカリスエットの最初の溶けだした部分くらい甘いです。戦車に裸一貫で突撃する兵士の心構えくらい甘いです。
そしてそれらを差し置く海南名物と言えば、海南チキンライスです。漢字で書けば海南鶏飯ですね。こっちのチキンライスは、某U井さん出身の地である関西で最も品の良い某所・A崎出身であるDウンTウンのHさんが歌った“俺はまだまだチキンライスでいいや”という一節で出てくる、そのチキンライスではないです。煮込んだ鶏肉と、その出汁で炊いたご飯が絶品の、あのチキンライスです。
シンガポールなんかのチキンライスも有名ですが、原点にして頂点は海南です。この辺りに住んでいた中国人がシンガポールやらの東南アジアに移住していく過程でチキンライスもそれらの地域に伝わったわけなので、今やシンガポールとして“我が国の誇る最強飯”的なドヤ顔カマしてきてますが、遡れば海南島が由来ということみたいです。諸説ありますし異論も反論も受け付けますので、そういった方は動物園に足を運んだ際にゴリラに向かってそういった不満をぶちまけてください。根本的な問題は解決しませんが気持ちは少し晴れます。
そんな海南島の誇る名物・海南鶏飯を私も一度本場で食してみたい、ということで最終日に行くことにしました。戻りのフライトが17時くらいだったので、まぁ昼飯にちょうどよかろうと、そういうわけです。
中国版・評点ガバガバ食べログこと、“大衆点評”で名店を探すこと1時間。漸くそれらしい店を発見。ホテルから車で1時間のところにありました。チェックアウトも済ませ、13時ごろにホテルを出発し、流しのタクシーを捕まえて店に向かうも、なんと道中でタクシーの運ちゃんが道を間違えまくり、30分のロス。漸く目的地に着くと、運転手がメーターを止め、料金をこちらに伝えてくる。そして、すぐさま私は自分の耳を疑った。なんとこの運転手、道を間違えた分の時間やらなんやらをマックス盛り盛りで料金請求してきたのだ。流石にこれには普段は仏の顔したゴリラも大激怒。有無を言わせぬ圧をまといながら、これ以上吹っ掛けるならウ〇コ投げるぞ、くらいのハードゴリラ交渉を展開。なんやかんや議論とウ〇コを交わした末(ウ〇コは交わしていない)、最終的には正常価格にて押し切ることに成功。
謎の労力を使いながら無事にタクシーを後にして漸く入店。然し、入店したはいいものの、残された時間は20分ほどという、早食い選手も真っ青の残り時間。しょうがないな、と一息つくと店員を呼び、海南鶏飯を一つ、とオーダー。然し、その後またも自分の耳を疑った。

“海南鶏飯はもうありません”

・・・我々はハードゴリラ交渉を展開しながらウ〇コも交わし(ウ〇コは交わしていない)、そんなこんなの苦労をして海南鶏飯を食べに来たのに、もう売り切れというのだ。
然しピーピー泣いていてもただ日が暮れるだけ。
しょうがなく、海南鶏飯の鶏肉に近い鶏肉料理と鶏出汁で炊かれたご飯とビールを頼み、掻き込むようにして、ものの10分で平らげてすぐさま店を後にした。
お店の名誉のためにお伝えすると、その鶏肉と鶏出汁ご飯はめちゃくちゃ旨かったです。
とまぁ、そんなこんなでトラブルもあり乍ら、結果としては買い物もできてバカンスも満喫でき、美食にも舌鼓を打てた素晴らしい旅となりました。今まで行ったことない方は、是非そんな素敵な土地・海南島に遊びに行かれてもいいかもしれません。
皆様もぜひ、私のハプニングやらも含め、海南島にお越し頂いた際の参考として戴ければ幸いです。
それでは次回は、
“ゴリちゃん、炎の一人旅!魔窟・上海野生動物園に行ってみた!”
の記事でお会いしましょう。それでは、また!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 









 
・・・って、うおぉぉぉぉぉぉおおおぉぉぉぉい!!!!!!
なんでぃぇぇぇぇぇぇやねん!!!!
こらぁぁぁぁあああぁぁぁ!!!
 
ワイはいつから独身アラサーの非モテ男が書きそうな一人旅ブログみたいな文面を書くようになってしまったんや。ワイはただヤンプの試合や活動を面白おかしく伝えることだけがミッションなんや。こんな読者の皆様の時間を無駄に頂戴した上に、クソほど長いフリの効いたノリツッコミをするためにこのブログを書いとるわけやない。確かに前回の坂本くんの書いたブログの出来にあせっとることも事実や。いつ担当交代を言い渡されるか、ヒヤヒヤしとることも事実や。ただ、こんな奇を衒ったやり方はワシの性には合わんはずや。もう一度、原点に戻ろうや。
 
 
・・・いやはや、取り乱して大変失礼致しました。私の旅行備忘録はさておき、今週の秋リーグ予選・最終戦を振り返ることとしましょう。
 
 ーーー
先週までの予選リーグ初戦・第二戦を双方勝利で飾ったヤンプターズ。今週勝てば、予選リーグを1位通過で決勝トーナメントを迎えることとなる。そして、その決勝トーナメントで2回勝てば、秋リーグの覇者となるわけだ。
道程はもう見えた今、とにかく今週も勝利をもぎ取るだけである。
 
今日の相手は151A。3チームの合同チームである彼らは纏まった参加人数を擁し、相手投手はフォークを操る。この強敵を迎えるヤンプのスターティング・ラインナップは以下の通り。
 
1-5 三木
2-3 山下
3-4 塩谷
4-1 椿
5-6 大石
6-2 中西
7-8 宮本
8-7 砂田
9-9 中井

今回のオーダーで注目したいのは、先ずは4番ピッチャーの椿である。この男、エースの称号だけでは飽き足らず、4番の座までその手中に収める。本人が意図してその座に就いたというより、単純に打撃が他の選手よりも秀でている、それだけの話である。高校野球の様なその起用方法も納得である。公私ともにパーフェクト男、今日もやはりパーフェクト。その双肩にチームの命運がかかる。
一方、ショートのポジションにつく大石には一抹の不安が残る。1週間ぶりの野球に加え、守り慣れたキャッチャーではなくショートの守備に就くこともあり、本人も焦りと緊張でイッパイイッパイ。無事に何事もなく試合が終わることを祈るのみ。
9番ライトにはヤンプの誇る聖人君主こと、中井が鎮座。この男が仮に内閣首相となった暁には、まず最初に“国民総敬語法”の制定に向け奔走するとの噂である。本人のマニフェストは、“一に敬語、二に敬語、三、四が無くて五に役満”らしい。配牌で字牌が4枚あれば常に国士無双を狙い、調子がいいと配牌時点で中張牌しか無くとも国士無双に一直線という、これまでにない聖人君主っぷりである。ただ、極限まで酔っぱらうと国民総敬語状態も解除されるとの噂が実しやかに囁かれている。
そしてベンチには、蒲生監督、魚井ヘッドコーチ、神村おじさん、石田パパ、山田青年、倫太郎少年が控える。
そんなヤンプターズ、今日は先攻でスタート。
初回の攻撃、1番三木、2番山下、3番塩谷が連続で凡打に倒れ、今期のヤンプらしくない三者凡退でのスタート。続く1回裏、あっさりとツーアウトをとるも、相手の3番打者にレフトオーバーの長打を許してしまう。そして迎えるは相手の4番打者。
シュアなバッティングが持ち味の打者に対して投じた2球目、ボールは名手・サード三木の下へ。当たり前のようにこれを捌き、ファーストへボールを転送するも、珍しくショートバウンド。
これをファーストが後逸すれば、先制されるーーー
そう思ったとき、ファーストに入ったキャプテン・山下、このショートバウンドをうまく掬い上げ(救い上げ)、完璧なリカバリーを見せる。さすが、キャプテン。キャプテンによる意地の捕球もあり、椿はこの回を無失点で切り抜ける。

続いて迎えた2回、遂に試合が動く。
2回表のヤンプの攻撃は、4番ピッチャーでエースでイケメンで筋肉でハンバーグをふくらはぎに仕込んだ椿から始まる。
迎えた二球目、相手投手の投げた球を椿のバットが捉える。

『いいか、内閣は飽くまでも行政機関であって立法機関は国会だ。即ち、冒頭の内閣総理大臣になった暁には総国民敬語法の制定を目指す、という記述は誤りだ』

というまるでテスト問題の解答かの様な指摘と共に、打球は左中間を切り裂く。
いきなり一人でノーアウトランナー2塁を演出すると、続く大石がきっちり送りバントを決め、1アウトランナー三塁のチャンスを迎える。
続く6番中西。今日は超人・椿の女房役としてマスクを被る。この機を逃すまじ、と放った打球は、決して綺麗な打球ではないがサードへのゴロとなる。この間に椿が生還し、1点をもぎ取った。
その後も中西はバッターランナーとして一塁に残る形となったが、その後の後続が続かず、この回は1点止まり。然し、貴重な先制点を奪取することに成功する。
続く2回裏、先頭打者をきっちりセンターフライに斬って取ると、続く相手の6番打者を迎える。そして、この時に事件が起きた。
打者が放った打球は、
“アレ、内閣って行政機関なのか、そういえばそうだったなぁ”
なんてことを考えていたショート・大石の下へ。何とか捕球するが送球時にしっかりちゃっかり握り損ない、この一塁への送球が悪送球に。1アウトランナー1塁のピンチを逆に演出してしまう。
自らのミスに大石がオロオロしていると、サードの三木が、“切り替えていけな”と優しい声をかける。そう、このあったかい空気こそがヤンプターズの持ち味。改めて気を引き締める。
エラーで出塁したランナーを背負い、7番打者を迎えると、ここぞとばかりにランナーが盗塁を試みる。
これに応じたキャッチャー・中西、二塁へ送球。ボールはやや低くハーフバウンドとなったが、この球を大石がまるでキャッチャーのように体で止め、体ごとタッチ。
結果はアウトと成り、何とかこのピンチを切り抜ける。
そして、今迎えているこの相手の7番打者の時に事件は起きた。
7番打者が放った打球は、球足こそ然程速くないものの二遊間へ。セカンドベースの僅か横を掠める様な打球に、誰もが追い付けないだろうと思っていたが、なんとこれに塩谷が追い付く。さすがだ―――

そう思っていた直後に事件は起きる。打球に追いついたはいいものの、捕球の後、まるでバレリーナのフィニッシュの様な体制で一時停止。ほんとに一時停止。赤信号の点滅かな?っていうくらい一時停止。
いや、そもそも追いつくこと自体が凄いんだが、やはり年寄る波には勝てなかったか、バレリーナストップにより送球までには至らず。“太っちょ忍者バレリーナ”の爆誕の瞬間であった。
そんな塩谷のプレーもあり乍ら、後続は確り三振に切って取った椿。この回もなんやかんや(主にショート界隈で)ピンチも有りながら無失点で切り抜けた。
 
―――ピンチの後には、チャンスあり。
3回の表、ヤンプターズの先頭打者は今日スタメンに入っている中井。
“国民総敬語法”の次には、“サラダにキュウリ入れたやつ無期懲役法案”を通したいなぁと思いながら打席に立つ。そして迎えた4球目、中井がはじき返した打球はサード後方の三塁線へ。
これはファールか、と中井本人も思っていた打球は、なんとフェアの判定。慌ててバッターボックスから走り出すと、自慢の脚力でなんとか二塁を陥れる。
この回も、ノーアウト二塁のチャンスを思いがけない形で迎えることとなり、更にここで一番怖いバッター、1番・三木。単打もあれば長打も有り、小技も効けば足も速いという、ヤンプ1のなんでもできるマン。この局面は、と言わんばかりに流し方向の打撃を試みるも、やや球が上がってしまい、小飛球がライトのグラブに収まる。
そして迎えた2番・キャプテンの山下。1回裏には守備でいいプレーを見せ、相手の先制点からチームを守った山下。本当はすごく嬉しいはずなのに、妙な“当然っしょ”感がややが鼻につくが、しかしプレー自体はとても素晴らしかった。
そんな守備からのリズムを活かしたいところではあったが、打球はショートへのゴロ。この間にセカンドランナーの中井は3塁に進み、2アウトランナー三塁まで漕ぎつける。
そして迎えた“太っちょ忍者バレリーナ”こと、3番・塩谷の打席、相手バッテリーの乱れを突き、キャッチャーが後逸する間に中井がホームへ生還。ほぼ一人で1点を追加する。
その後、今一度追加点が欲しいヤンプターズだったが、塩谷がライトフライに倒れてしまい、攻守交替。

3回裏の相手の攻撃。
ここまで快刀乱麻のピッチングを見せていた椿、先頭打者にレフト前に運ばれ、ノーアウトから相手の出塁を許す。更に相手に盗塁を許してしまい、一気にノーアウトランナー二塁の場面と変わる。更に続く打者にも四球を与え、ノーアウトで一・二塁にランナーを抱える形。ここでセカンドに牽制を入れるも、これを大石が後逸し、一気にノーアウトのまま、一・三塁とピンチを招いてしまう。
フィールドに立つ選手も、ベンチにいる選手も、このイニングに流れる悪い流れを感じる。
何とかせねば、、、そう考えていた中、一塁ランナーが盗塁を仕掛けてくる。
応じたキャッチャー・中西がセカンドへ低い送球。セカンド送球の間に三塁ランナーがホームへ突入してくることを読んだ上での送球だった。寧ろ、相手もそうした形での得点を図っていたのかもしれない。
その送球に対し、セカンドの塩谷がススッと動き、送球をカットする体制に入る。それを見た一塁ランナーも、カットされるだろうと、速度を緩める。
―――カットするなら、二塁は易々と陥れられるだろう。

そう思ったに違いない。

そしてその直後。

パンッ

塩谷のグラブが鳴る。

ランナー二・三塁、まぁそれも已む無しか、
とセカンドベースカバーに入る大石がそう思った瞬間、塩谷の体の横から、突如としてセカンドベースを目指す白球が現れる。
状況が呑み込めないまま、ボールは大石のグラブに収まり、盗塁走者をタッチ。1アウト。
無論、三塁ランナーは塁に釘付けである。三塁ランナーのホーム突入を許さないまま、簡単にワンアウトを取ってしまったのである。
盗塁を試みたランナーと、セカンドカバーに入った大石はしばらく状況が呑み込めないでいたが、起きた事象は、つまりこうだった。

塩谷は三塁ランナーに対しては自分がカットすると思わせてランナーを釘付けにしつつ、盗塁ランナーの速度を緩めさせるために、ボールではなく自らの右手をグラブに強く叩きつけて、あたかもボールをカットしたかのような音を鳴らしつつ、ボールはスルーする。
まさに、塩谷劇場。太っちょ忍者バレリーナは進化し、太っちょ忍者バレリーナマジシャンとして再度爆誕を果たしたのである。
尚、これを自分の奥さんに4回説明したが、未だに何が起きたか分かっていない様子であった。

いずれにせよ、塩谷のトリックプレーにより、ワンアウトランナー三塁と、ピンチを軽減させることに成功させる。その後も、相手の4番打者にクリーンヒットを浴びてしまい1点こそ献上してしまうが、逆転を覚悟したこのイニングを最少失点で切り抜けた。
これで2-1、未だ油断できない点差。喉から手が出るほどに追加点が欲しいこの4回表。思いもよらぬヒーローがまた一人、産声を上げる。
 
先頭は、ヤンプの誇るインテリイケメン筋肉ふくらはぎハンバーグエース4番の、椿から始まる。ただならぬオーラをまとった男、相手ピッチャーが投じたストレートを手元ギリギリまで引き付ける。

“先ほどは内閣は行政機関であり立法は出来ないと言うと君たちは容易に信じた。しかしあれは嘘だ。立法には二つの方法が有る―――議員立法と内閣立法だ”

 そういわんばかりに、打球をまたも左中間深くに運ぶ。投げて打って法を語る。この男の右に出る者は、この瞬間だけを切り取れば誰もいない。

続くは5番大石。フルカウントまで粘るも、低めの球がストライク判定と成り、三振。
インテリイケメン筋肉ふくらはぎハンバーグ子煩悩自転車大好きエース4番がいくら塁に出ても、後続が続かなければ意味はない。
そして迎えた6番中西。今日はキャッチャーとしてここまでインテリイケメン筋肉ふくらはぎハンバーグ子煩悩自転車大好き料理上手エースの椿を支えてきた。

このイニングこそ追加点を―――

相手のフォークの抜け球を見逃さず、バットを振り抜く。
高く舞い上がった打球は、レフトの頭上を遥々と越していく。そう、ホームランだ。
鳴りを潜めていたこの男、この場面でこれ以上ない結果を出す。
ヒーロー、爆誕の瞬間である。今日は太っちょ忍者バレリーナマジシャンに、ただのヒーローに、爆誕祭りが止まらない。
この勢いのまま得点を重ねたいところであったが、後続がうまく続けず、更なる追加点成らず。
命運は、最終回の守りに託されることとなった。
先頭はこのイニングからセカンドの守備に就く石田のところへ。難なくこれを捕球し、ワンアウト。残るアウトは2つ。
勝利は目前、そう思ったのも束の間、後続に四球を許すと、相手の二番バッターに右中間を深々と破るツーベースヒットを浴びてしまう。1点を返されたのち、なおも1アウトランナー2塁。一打同点の苦しい場面を最終回に迎えてしまう。
雰囲気がややどんよりした中、続く三番打者がフライを打ち上げると、今最も不安な守備を披露しているショート大石のところへ。なんでもないフライに敵味方問わずヒヤヒヤする中、何とかこれを抑えて2アウト。尚、グローブからはボールが半分頭を覗かせていた。
しかしまだ安心できない。続くは、この試合でタイムリーヒットも放っている相手の4番打者である。
相手もただじゃ済まさないと、5球粘り、フルカウントで迎えた6球目。相手が打ち損じ、キャッチャーへの小フライ。これに中西がほとんど空中にうつ伏せで寝ているような姿勢で飛び込む。
全員の視線がキャッチャーミットに集まる中、中西が捕球をアピール。

ゲームセットの瞬間であった。
 
こうして、やや不穏なムードが漂う場面もあり乍ら、椿の投打に亘る活躍、中西の攻守にわたる活躍、塩谷の一時停止とイリュージョンがうまく噛み合い、予選リーグの全勝通過が確定した。
 
残るは2戦。
秋リーグの覇者の座を目指したヤンプターズの戦いはまだまだ続く。
(写真①・②:投打に火を吹いた椿大御神)
(写真③:攻守に獅子奮迅、中西大明神)
(写真④:バレエにイリュージョンに大暴れ、塩谷)

上海草野球チーム「ヤンプターズ」公式サイト

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