ヤンプターズ、開幕第2戦&3戦のダブルヘッダーを迎える!の巻!~前編~


全国の上海草野球ファンの皆様、こんにちは!
本日の記事もヤンプターズのお祭り男(自称&他称)、ダイゴこと大石がお送り致します!
先週の開幕戦を最後に不動の4番である坂さんがチームを去ったものの、別れが有れば新しい出会いがあるのが世の常。もちろんヤンプターズもその例外ではありません。今週は2名の体験入部者、1名の見学者にもお越し頂き、更に活気が出てきたヤンプターズ。今週はどんな試合になったのでしょうか。
尚、今週は開幕2戦目&3戦目のダブルヘッダーであったため内容盛りだくさんでお送りします!
この記事は、先ずはダブルヘッダーの1試合目についての内容となります。ダブルヘッダーの二試合目は、次の記事での掲載とさせて戴きますので、お楽しみに!
 
それでは、今週の2試合のうち、先ずは第1試合目をプレイバッック!!
 
さぁ、1試合目。
先週のサムライ戦を無事勝利で飾ったヤンプターズであったが、開幕2試合目となるこの試合の相手はキズナ。昨年の秋リーグの決勝戦で惜敗を喫した因縁の相手であり、ヤンプターズメンバーの鼻息も荒い。メンバーの中には単純に体重の問題で鼻息が荒い者もいたが、いろんな意味で鼻息が荒い。
そんな鼻息荒い一同の中に、見慣れない顔が3名。そう、体験入部2名と見学者1名である。体験入部者の一人は神村さん。ヤンプターズのスーパーユーティリティプレイヤーである北野さん、そして宴会部長を筆頭に数々の要職を務める全部盛りマン・筧さんと同年代の82年生まれのゴールデンエイジである。10月に上海に赴任するや否や、“俺、野球したいっす”と安西先生に訴えるかの如き野球熱を持った男であり、しかもそのモチベーションの源泉は隔離期間中にドラマ・ROOKIESを見まくったから、というとんでもない男。おまけに、某プロ野球選手とプライベートな繋がりがあるなど、いろんな意味で期待できそうな男がヤンプターズの門を叩いてきた。
二人目の体験入部者は三木さん。この男、マジモンでヤバイ。すでにオーラがヤバイ。なんと、甲子園に2年・3年時に2度出場、しかも自身は双方スタメンで5番を務めていたという正真正銘のモンスターなのだ。しかも大学卒業後には社会人野球の道に進み、日本選手権に出場するなど、完全無欠の野球エリート。そんなピッカピカの野球経歴を持つ男だが、腰は超絶低いスーパージェントルマン。俺もこんな人間に生まれたかった。
そして見学者は、仇さん。ガタイはプロレスラー級であり、且つ貴重なサウスポー。中国人ながら日本語もペラペラであり、バッティングセンターの老板でもあるという、いろんな意味で貴重な男。今日は見学ということで試合への出場はなかったが、次回以降にその真価発揮を期待したい。
さて、そんな新たな力も得たヤンプターズ、本日1試合目のスタメンの紹介をしよう。
 
1番は本日もこの男。そう、私大石である。開幕2戦目は昨年ぶりのキャッチャーでの起用となり目を輝かせているが、打率は全く振るわないのが実情。但し、一度塁に出るや、その脚力と塁上からの爆弾ボイスを生かし、試合を動かす。そう信じたい。俺はそう信じたい。そう信じないとやってられない。
2番には開幕戦と同様、ライトのタカが座る。もはやヤンプターズの打撃の中心ともいえるこの男が2番にいるのはかなり大きい。“めっちゃ打つ奴が2番理論”を今試合も踏襲しているが、今日もそのバットから快音が響くのか。
3番・セカンドには、早速この男。体験入部の三木さんが据えられた。
硬式とはやや勝手が違う軟式野球だが、アジャストするのは時間の問題だろう。
第一戦目からその非凡なセンスで軟式への適応を見せ、結果を残せるか。
そして、注目が集まる坂さんが抜けた後の4番だが、ここは吉原さんが務めることとなった。
開幕戦は3番に座りながらも結果が出せなかった吉原さん、この試合に懸ける想いはかなり強い。“ワシ、今日こそは絶対やるけぇ誰でもええからかかって来んさい”と言わんばかりの殺気を漂わせながら球場入り。しかし、体験入部者の紹介を行うべく集合の号令がかかった際、身を軽くするためかトイレに駆け込んでいたことにより集合が遅れる等、チャーミングな一面も見せる。内野が本職の吉原さん、この試合の守備はセンターでの出場となったが、この男ならセンターの守備も全く問題ないだろう。
5番・ショートは塩谷さん。三木さんの加入で皆忘れているかもしれないが、この男も東京六大学野球でスタメンを張っていた紛うことなきヤバイ男。開幕戦でも値千金のタイムリーヒットを放ったが、今日も勝負強いバッティングが見られるか。
6番・ファーストは宗安さん。漸く隔離が明け、ヤンプターズへの試合参加は今季初。
手元にベルトが無いため、上下ユニフォームwithoutベルトという唯一無二のスタイルだが、更に驚くべきことに、ベルトが無くともユニフォームがずり落ちない。隔離明けのストレスで肉を沢山喰らったからか、それとも元々がその体型なのか。私の与り知らぬところだが、いずれにしてもその体重をバットに乗せ、遥か彼方へ白球を飛ばしてほしいところ。
7番・DHは蒲生さん。恐らく、一番鼻息が荒かったのはいろんな意味でこの男であろう。開幕戦はなかなか一本が出なかったが、この試合での待ちに待った一本を期待したい。
8番・サードは池澤さん。昨年のキズナとの決勝戦での悔しいエラーから約1年。漸く雪辱を果たす時が来た。この試合で、その気持ちをプレーで示せるか。
9番・レフトに筧さん。昨季からなかなか快音が聞かれず、スランプか?と周りも心配し始められた今日この頃、いや、この6か月。誰よりも貪欲にヒットを求めるこの男。さぁ、あの素晴らしいヒットをもう一度。
最後にピッチャーは、不動のエース、椿さん。
開幕戦は味方のエラーがあり乍らも、剛球で相手をねじ伏せた鉄腕。本人は“投げてみないと調子は分からない”と嘯くが、もはやチームの皆はこう思っている。“いや、大丈夫やろ”、と。そして今日もきっと大丈夫。今日も妻・娘の勝利の女神×2が球場に応援に来ているのだから。今日もマッスルピッチングでチームに勝利をもたらせるか。
そしてベンチに控えるは、魚井さん、山下キャプテン、神村さん。開幕戦に引き続き、ベンチ陣も盤石な体制。
 
さて、そんなヤンプターズ、今日は先攻でスタート。
プレイボールのコールがグランドに轟くや否や、1番打者の大石がデッドボールで出塁。そして、2番・タカを迎えるが、大石はタカの打席のうちにあれよあれよという間に進塁、3塁を陥れる。そしてノーアウトランナー三塁の場面、魚井さんからサインが出される。結論から言うと何のサインも出てなかったのだが、3塁ランナーの大石はそのサインをエンドランと勘違いし、アフリカのサイみたいな土埃を上げながらホームに突進。何のサインも出てないのにホームに突進とは、新庄もびっくりのホームスチールである。為念言うが、大石とは私である。私がどんな感情で、この自分の“サインミスホーム特攻事変”を描写しているか皆さんお分かりだろうか。大爆笑である。完全に他人事である。もはやギャグである。
当然、打者であるタカとしてはこのサインミス特攻には驚いたことだろう。何のサインもないのに、謎にニヤニヤしながら大石が突っ込んでくるのだから。しかし、ここで一つの神風が吹いた。なんと、この大石によるサインミス特攻の時に投手が投げたボールがワンバウンドし、キャッチャーが後逸。大石は勢いそのままにホームに生還。完全なるラッキー。パーフェクトラッキー。
そんなこんなで1点を先制、そのままタカもフォアボールで出塁し、ノーアウト1塁の場面で期待の超新星、3番・三木さんを迎える。エレクトリカルパレードのミッキーかの如く、堂々と打席入り。さぁ、どんなバッティングを見せるかと皆が期待する間もなく、初球を振り抜く。しかしやはり軟式への対応はさすがのスーパーセンスマンである三木さんでも叶わなかったのか、ショートフライに倒れ、そして4番を迎える。
ネクストバッターサークルから、殆ど猛獣みたいな威圧感を漂わせながらゆっくりと吉原さんが打席に入る。初球は外れてボールとなる間にタカが盗塁、1アウトランナー2塁の超絶チャンスとなった。坂さんが抜けた4番の座に座る吉原さん、その両肩にその重責がのしかかる。そう思っていた刹那、鋭いスイングと共にミサイルみたいな打球が飛んでいき、ボールはあっという間にレフト前に。地面にボールが着弾してから吉原さん自身が走り出すほどの超絶爆速打球であった。4番の重責なんてその、完璧な仕事っぷり。マジでかっけぇ。
このレフト前ヒットによりタカが生還。2点目を挙げる。
続く5番の太っちょ忍者スラッガーこと、塩谷さんもうまくライト前へ運び、引き続き1アウトランナー1・2塁のチャンス。しかし、続く6番宗安さん、7番蒲生さんが凡退し、このチャンスを生かせず、初回は2点止まり。
上々な攻撃を見せたヤンプターズであったが、その裏、相手の先頭打者がいきなり痛烈な3塁線への打球を放ち、一気に2塁へ。続く2番打者の打席時に盗塁で3塁まで進塁されるが、この2番打者を三振に切って取り、3番打者を迎える。3番打者も完全にセカンドゴロに打ち取るが、この間に3塁ランナーは生還、1点を奪取される。
そして事件は、続く4番打者の時に起きた。椿さんが剛球で相手をねじ伏せ、打球はピッチャーとキャッチャーの間にフラフラっとフライが上がった。“椿さん、任せてくださいや”と、キャッチャー大石が落下点に向かうも、なんとこれを落球。“グローブどっちむきで取ったらいいんだ?”ってなってる間に落球。サインミスするわ、落球するわ、もう笑うしかない。何が辛いかって、これを事細かに描写している今です。僕、今泣いてます。

そんな元気だけが取り柄のポンコツキャッチャーを横目に、ピッチャーの椿さんは次の打者こそ四球を与えるも、その次の打者を三振に切って取り、最少失点で切り抜ける。尚、大石は自分のエラーが点につながらずホッとしたのはここだけの話。
さて、そんなこともありつつ、2回表のヤンプターズの攻撃を迎える。先頭の8番池澤さんがライト前に運び、次の筧さんこそ三振に倒れるも、1番大石、2番タカが四死球となり、1アウトランナー満塁の場面で3番三木さんを迎える。次こそアジャストしたいところであったが、結果はサードゴロ。しかし、この間に池澤さんが生還し、更に1点を追加。

そして2アウトランナー2・3塁の好機で迎えるは、先の打席で爆速打球のタイムリーを放った4番、吉原さん。
開幕戦はチャンスで凡退する場面もあり、このブログに登場することもなかったが、今日はどうも違う。朝から脱糞して体験入部者の紹介のための集合に遅れてきたあたりから、もう既に違う。
そんなことを考えていると、予想の通りに今度はセンターへ爆速打球をはじき返し、タイムリーヒットを放つ。これで一挙に2点を更に追加し、この回に3点を追加した。

そして迎えた2回裏。ここでもまた事件が起きる。
相手先頭の5番打者をファーストフライに打ち取ると、迎えた6番打者。
放たれた打球はセンター前にライナー性の早い球。これを追うセンター吉原さん。しかし、前日の雨のせいであろうか、やや緩んでいた芝でブレーキが利かず、ボールを若干追いすぎる形になるも、必死に押さえようとした、その直後。
吉原さんのグローブは無事にボールを捉えたものの、そのまま吉原さんがすってんころりん。こんなに"すってんころりん"という描写がハマることはないだろうというくらい、すってんころりん。ボールをグラブで握りしめたまま後ろに倒れこみ、まんぐり返しの体勢のまま、静止。
私もかれこれ22年近く野球をしているが、フィールド上でまんぐり返しを見たのはこれが初めて。そして、これが恐らく最後であろう。1,2打席目で快音を轟かせ、ここまで3打点を挙げた吉原さんだが、そんなことさえ忘却の彼方に消失してしまいそうなほどにインパクト強めの体勢。更に驚くべきことに、その体勢のまま、セカンドへ送球。
もはや、ショートコント。これはもう笑いを禁じ得ない。脱糞あたりから様子がおかしいと先に書いていたが、ここで本日最高潮を迎えた吉原さんのフィーバータイム。様子がおかしいどころの騒ぎではない。まんぐり返しを以てこのブログの燃料を投下してくれるとは、ほんとにfor the teamの精神が行き過ぎている。いやはや、本当に有難う御座います。
このプレーの間にバッターランナーは2塁に進むも、椿さんが後続のバッターを切って取り、この回を0点で締める。3回表のヤンプターズの攻撃は先頭の7番・蒲生さんがフォアボールで出塁すると、ここで代走・神村さんを投入。ここで送りバントのサインが出されるも、神村さんがエンドランのサインと勘違いし、2塁へ盗塁。セカンドベースの5メートル前地点で既にキャッチャーからセカンドにボールが送られ、余裕の憤死を遂げた。私が言うのもなんですが、サインミス、あかん。

3回は両チームともに攻めあぐね、両者無得点のまま試合は4回へ突入。ここで更に追加点を挙げてダメ押しと行きたいヤンプターズ。先頭の大石はサードゴロに倒れるも、2番タカがセンター前ヒットで出塁。3番三木さんに打順が回る。タカが初球から盗塁を仕掛け、1アウトランナー2塁のチャンスとなり、その次の球。ついに期待の超新星が早くも軟式球への対応を見せ、センター前に運ぶ。いや、マジでイカついセンスしてる。

そして迎えるは、“忍法・まんぐり返し“でチームを勢いづけた、4番・吉原さん。
さすがにもう打席でまんぐり返しはネタでもいらないっす、燃料は十分っす、と勝手に思いながら打席を見つめていると、エンドランのサインにうまく合わせる形で、打球はライト前に。吉原さん、なんとこの打席でも2打点を挙げ、ついに5打点目。打っては5打点、守っては、まんぐり返し。ある意味マジで完璧な仕事をやってのけた。
後続が倒れ、4回は2点の追加点にとどまったが、パーフェクトエース・椿さんにとってはもう十分なリード。4回裏も3人で切って取り、すぐに5回表を迎えた。

5回表のヤンプターズの攻撃、先頭の7番神村さんが出塁すると、8番池澤さんが三塁ゴロに倒れる間にランナーは進塁。1アウトランナー2塁から9番筧さんが四球を選び、1アウトランナー1・2塁。打順は1番の大石へ。ここで一本を放ち、追加得点と行きたいところであったが、なんと大石、ここでミノサン。
あ、すみません、“みのもんたさん”の略じゃないです、”見逃し三振“の略です、はい。
こんなくだらない男をよそに、次の打者は2番タカ。大石と同い年とは言え、そもそもの出来が違う。この打席もタカがセンター前に打球を運ぶと、更にヤンプターズは2点を追加。9−1と点差を広げ、試合を決定づける。続く三木さんも左中間に二塁打を放ち、チャンスを広げる。今、さらっと"左中間に二塁打を放ち"、と書いたが、この人今日が数年ぶりの野球らしい。もう完全に積んでるエンジンが違う。さすがの一言。

そして、チャンスが広がったところで、“まんぐり広角打法”の申し子、吉原さんを迎えるも、サードゴロに倒れ、得点はここまで。
しかし、続く5回裏も椿さんが完璧に締め、蓋を開ければ2安打1失点と文句のない内容で試合を締めくくった。

開幕第2試合目は、新旧メンバーの猛打とまんぐり返しが炸裂し、見事快勝を収めたヤンプターズであった。
 
以上、この記事はお祭りエラーミノサン男の大石がお届けさせて戴きました!
次の記事は、同じ日に行われたダブルヘッダーの2試合目です!こちらも手に汗握る最高の試合となりました。果たしてヤンプターズは2試合目も勝利を収めることができたのか…??
次の記事もお楽しみに!
(1枚目:試合前整列)
(2枚目:サインミスホーム特攻事変後の大石)
(3枚目:右に左に打ちまくった3塁上の吉原さんの後ろ姿)
(4枚目:勝利をもぎ取ったヤンプターズ)

上海草野球チーム「ヤンプターズ」公式サイト

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2コメント

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  • ヤンプターズ

    2020.10.25 04:05

    @KYコメントありがとうございます!今後も読んでいただいた方に面白いと思っていただけるような記事をあげていきます!
  • KY

    2020.10.21 06:54

    広州のとあるチームで野球していました。とても面白い記事です。上海野球アツいですね!!!