皆さんどうもこんにちは。

ヤンプターズの核弾頭(自称)、ダイゴこと大石が今回も執筆させて頂きます。

上海草野球ファンの皆様、お待たせしました。お待たせしすぎたかもしれません。

今日の記事は、待ちに待った秋シーズン開幕戦です！ただ、始まりがあれば終わりがあるのもまた世の理。今回、秋リーグの開幕戦であると同時に坂さんの帰任前最後の試合でもありました。

新シーズン到来という希望と共に、不動の4番が欠けるという不安もあるヤンプターズですが、どんな開幕戦になったのでしょうか。

その様子をプレイバッック！！！！

さて、待ちに待った開幕戦の相手はサムライ。ヤンプターズと同じく、リーグ創成期から連盟に名を連ねる強豪。

そんなサムライを迎え撃つヤンプターズのスターティングメンバーをご紹介しましょう。

1番ショートは私、大石。この日も元気に健やかに、山下キャプテンをいじり倒しながら堂々と球場入りしている核弾頭ボーイ。キャプテンのモノマネが死ぬほど得意なこの私だが、何にせよこのイジリを受け入れるキャプテンとチームの懐のデカさに感謝。尚、キャプテンは自分がイジられているという自覚さえない可能性はかなりある。

2番センターは坂本(愛称:タカ)。最近の流行りである"めっちゃ打つ奴が2番理論"を採用したのか、昨季の本塁打王&首位打者のタイトルを持つ漢を2番に置くという、名将・魚井さんのニクい采配。

3番セカンドで吉原さん。"ワシ、ぶちかますけぇ"と言わんばかりの鋭い眼光が相手を威圧する。内野ならどこでも守れる吉原さんだが、今日はセカンド起用。そして今日も勝負強いバッティングが見られるか。

4番キャッチャーは、勿論この人。不動の4番でありピッチャーを包み込む包容力を兼ね備える、本日ラスト試合の坂さん。最終試合を前に特に緊張する様子もなく、いつも通りの様子で球場入り。最終試合を有終の美で飾れるか。

坂さんの後ろに控えるは、5番サード塩谷さん。修猷館→慶應大という凄まじい頭脳を持ちつつ、慶應大硬式野球部でもスタメンを張っていたという完璧超人。但し、今となっては当時から体重は30キロ増という小学6年生女子一匹分相当の増量を経た恰幅なるも、いまだに三塁線のバント処理時のダッシュはまるで忍者の様な足捌き。バッティングも昨年100m超えのホームランをぶちかますなど、その打棒は健在。

6番ファーストは、ヤンプターズの誇るお笑い番長兼アパレル番長兼宴会部長という全部盛りマン・筧さん。バッセンにも通い準備は万端。かなり珍しいファーストのポジションということで緊張が見え隠れするが、今日はどんなプレーを見せてくれるのか。

7番レフトについたのはジュニアこと、坂田さん。人が少ない時など、直接声がかかった時のみ現れるという神出鬼没なミステリー男。肉離れを頻繁に発症するという特性を持つが、今日はミートグッバイがないことを切に祈りたい。

8番はDH、蒲生さん。体重は易々と三桁を越えようかという体型、バットを持てばもはや爪楊枝と見紛うほどのサイズ感。監督自ら出陣するあたり、今シーズンにかける想いが伝わってくる。ちなみに、蒲生さんは見かけによらずめちゃくちゃしぶといバッティングを見せる。

殿を務める、9番ライトは中井さん。高校までサッカーに打ち込んできたというファンタジスタだが、ヤンプターズに入部後、メキメキと頭角を現している逸材。尚、私服とゴルフウェアがオシャレすぎてたまに見ている側の目が眩むほどのオシャレ番長。

最後にピッチャーは、ヤンプの不動のエース、椿さん。昨季投手三冠王のパーフェクトエース。筋トレの成果か、体が昨年より7回りくらいデカくなっている。特にふくらはぎは筆舌に尽くし難く、敢えて形容するとすれば、"アレ、多分ハンバーグ仕込んでます"。元ヤクルト・岩村もビックリの肉体改造。だが、そんなの差し置いて本当にヤバいのはその奥さんと娘さん。なんと、娘さんの生後間も無く2人が野球のグランドに応援に駆けつけると、その後未だヤンプターズが負け知らずという正真正銘の勝利の女神×2。もはやヤンプターズ勝利の原動力はここかもしれない。

そしてベンチに控えるは、山下キャプテンと魚井ヘッドコーチ。重要な局面も見据えた、磐石のベンチ陣。

そんなヤンプターズ、後攻でゲームスタート。

先頭打者をマッスルピッチングでセカンドフライに抑え、2番打者を迎えた椿さん。投じた一球を捉えられるも力で捻じ伏せ、打球はボテボテっとショート前に。大石、難なく捕球をするも手元が狂ったか、ファースト筧さんのミットの遥か左を通過。そう、暴投である。

ここで大石、会社の先輩でもある椿さんをチラッと見るも、目を合わせてもらえず大パニック。あぁ、俺後でマッスルパンチ喰らうな、と腹を決めるも、心と体は別物、脚が震えまくっていた。

しかしエラーとは怖いものである。精密機械との呼び声も高い椿さん、次の打者にフォアボールを出してしまう。更にその次の打者はライト前に痛打。まずは一点を先制される。

大石、脚の震えに加えて冷や汗が止まらない。俺のエラーのせいだ、と悔いた所で、マッスルパンチは不可避。嘆いても仕方ない、分かってる。でも震えるものは震える、それが人間なのだ。

(※椿さんはそんなに怖い人ではありません)

どんどん声が小さくなる大石を横目に、次の打者をライトフライに打ち取った...

かに見えた。

しかしエラーとは怖いものである。エラーは伝播するのだ。落下地点まで爆速で到達した中井さん、しかし無情にもボールはグラブを弾き、落下。その間に2人が生還。

しょっぱなから3点先取される苦しい展開に。

しかしここで黙ってないのがヤンプターズ。

その裏、先頭打者の核弾頭、もといエラー男、大石が四球を選び、すかさず盗塁。2番タカ、3番吉原さんは凡退するも、大石はその間に三塁まで進塁。4番・坂さんのところでバッテリー間のミスが発生すると、その隙に大石生還。少しは禊が済んだかとチラッと椿さんを見ると、少しニッコリ。マッスルパンチ、なんとか回避。

そして坂さんも四球を選び、次の打者は5番、太っちょ忍者スラッガー、塩谷さん。

2-1まで追い込まれたものの、その次のボールをイチローばりのバットコントロールで巧く捉え、右中間を真っ二つ。一塁ランナーの坂さん、巨体を揺らしながら、走る走る、走る。その甲斐あって何とか生還し、一回裏に2点を返す。

そしてその次のイニング以降、その後は椿さんも娘にベンチで癒されたのか、危なげないピッチングを披露し、なんと4回まで無失点で切り抜ける。

一方なんとか追いつきたいヤンプターズ、3回裏ワンナウト・ランナー無し、ここでヤンプの誇る二冠王、2番のタカを迎える。

リラックスしたフォームから鋭いスイング一閃、なんと打球は球場のライトスタンドを越え、これがホームランに。2シーズン続けて開幕戦ホームランとは、本当にニクい男である。このホームランで、3ー3の同点に追いつく。その後、4番の坂さんがレフト前ヒットで続くも、後続が立たれる形となり、この回は同点止まりとなった。

しかし4回裏、勝ち越したいヤンプターズは、ここで先頭打者の7番に代打・山下キャプテンを投入。

魚井さんの指導のおかげで打力が向上したと評判のキャプテンであったが、ここで有言実行を果たす。放った打球はレフトとセンターの間を遥かに越える大飛球。左中間ブチ抜きのツーベースを放ったのである。尚、一説によるとホームランのラインを越えていたとの噂もあるが、日頃の行いであろうか、あくまでツーベースとの判定。キャプテン、日頃の行いです、日頃の行い。

続く8番は椿さん。ノーアウトランナー2塁、一点を取って直ぐにでも勝ち越したいヤンプターズ。ここで出たサインはバント。心得たとばかりに、バントの構えをする椿さん。一球目、何とバンドミス。バントは筋肉を使わないから苦手なのだろうか。続く2球目、なんとこれまたバントミス。普段はポーカーフェースの椿さん、更に表情が強張る。もはや般若。仕事もでき、綺麗な奥さんに可愛い娘さん。全てが順調な男、バントだけは順調ではないのか。ここで流石にバントのサインが解除され、打つしか後がない椿さんだったが、ここでなんとか粘り、フォアボールを選んだ。全てが順調な男、やはり帳尻が合う様になっているのか。

そしてこのフォアボールでノーアウトランナー1・2塁。ここが勝負と見たのか、代打俺のコール。そう、名将・魚井さんが文字通り重い腰を上げ、打席に立つ。

この男、采配を振るわせたら右に出るものがおらず、打席に立たせると左に出るものはいない功打者なのだ。

今日もしっかり仕事するんでっしゃろうな、とチーム全員が固唾を飲んで見守る中、想像とは全然違う仕事をしてきた。ガッツリしっかりモッコリ、送りバントをカマしてきたのだ。しかもピッチャー前の結構危ないやつ。何とかこれが成功してランナー2・3塁となり、続く1番・大石も四球を選ぶと、この満塁の場面でバッターは今日ホームランを放っているニクい男、2番のタカ。

な、な、なんと、この打席もライトにスリーベースを放ち、一挙3得点。同級生ながら、ほんとスゲェ。

そして6-3でヤンプターズリードの5回表、ここから山下キャプテンがマウンドに上がる。サイドスローから繰り出す速球と切れ味鋭いスライダーが持ち味のキャプテンであるが、ツーアウトから謎にフォアボールを連発するという意味不明な特技を持っているこの男、今日はどんなピッチングを見せるのか。

そんなことを思っていると、5回は難なく三者凡退で切って取った。お、今日は仕上がりが良いのか。

そしてその裏、ワンナウトから6番・筧さんがデッドボールで出塁すると、その後ヒットとエラーで一点を追加。

次の相手の攻撃を抑えれば、ヤンプターズの勝利。今日の山下さんなら大丈夫だろう。

...そう思ってた時期が僕にもありました。

先程、2アウトから謎のフォアボールを出す男と言ったが、なんと山下キャプテン、最終回の先頭バッターにフォアボール、続くバッターにデッドボール、更に次のバッターにセンター前に痛打を浴びる。その間に1人ランナーが生還し、ノーアウト1・3塁のピンチ。やる男とは聞いていたが、想定より早いタイミングでやってくれた。ありがとうキャプテン。ハラハラしてきたぜ。

そして迎えたバッター、なんとハラハラしているショートの大石のところにゴロを打ってきたのだ。ここはゲッツー、セカンドに投げてワンナウト、しかしその後、セカンドの守備には定評のある吉原さんがなんと珍しくもファーストへ暴投。すんません、俺の送球のせいかもしれません。

その間にランナーが1人帰り、ここまでで計2点を返される。残るリードは2点。ほんとにハラハラしてきた。

しかしここでキャプテンがギアチェンジ。

続くバッターを三振に切って取りツーアウト。そして最終バッターもショートゴロに打ち取り、無事開幕戦勝利を手にしたのだった。

ちなみに、坂さんの上海最終打席はファーストポップフライと、上海で死ぬほど安打を重ねてきた男には似つかわしくない形で幕を閉じたことを為念ここに記しておきます。笑

その後ヤンプターズメンバーは宴会会場に移動し、坂さんの送別会を執り行いました。

一人一人が坂さんへの言葉を送る中、感極まって涙を流した椿さん、その後すぐに内容スッカスカのコメントを残した山下キャプテンなど、色々ありながらも、これまでヤンプターズに多大な貢献を頂いた坂さんに記念品を贈呈し、その背中を送り出したヤンプターズでした。

坂さんは約1年半と短い間の在籍でしたが、ヤンプターズを支える大黒柱として大変お世話になりました。ここに改めて感謝の念を記すとともに、新天地でのご活躍を心より祈念致します。

以上、ヤンプターズの2020年秋リーグ&坂さんラスト試合をお送り致しました。

長文駄文にお付き合い頂き有難う御座いました！

また次の記事でお会いしましょう！

2020.09